【令和5年6月30日豪雨】由布市湯布院町川西畑倉で発生した地すべり災害への対応について

2023年7月11日(火)

令和5年6月30日(金)の豪雨によって由布市湯布院町川西畑倉で大規模な土砂災害(地すべり性の崩壊:斜面長約130m,幅約60m,高低差約60m,推定土砂量1万立方メートル)が発生し住宅1棟が巻き込まれ、住民の70代男性が行方不明となりました。センターでは大分県との連携協定及び由布市 相馬尊重 市長からの災害派遣要請にもとづき現地に延べ22名の教職員を派遣し、行方不明者捜索に資する現地調査及び現地対策本部への支援活動を実施しました。

活動ではセンターと大分県が運用を進めるEDiSONドローン情報共有システムを活用し、発災直後から迅速な状況把握を図り関係機関で情報を共有するほか(映像は県庁より報道機関へ提供)、県ドローン協議会による孤立世帯へのドローン物資搬送を実施するなど大分県や由布市と連携した応急対策を実施しました。また、ドローンによる精密測量や各種データを分析し、土砂災害(地すべり)のメカニズムや崩壊土砂を推定し、シミュレーションによる捜索箇所や想定される二次災害の検討、現地気象状況の再現など技術対応を実施してきました。

令和5年7月11日(火)14時8分に行方不明者と思われる方を心肺停止の状態で発見し(のちに70歳の男性と確認)、現地対策本部がある由布市湯布院庁舎にて由布市相馬市長とともに鶴成センター長が記者会見を行い、同日をもって12日間にわたる由布市からの災害派遣要請を終了しました。

災害で犠牲になった方へ心からのご冥福をお祈りするとともに、活動に出動された消防(由布市・消防団・広域消防)、警察、由布市建設業協会、大分県(防災局、土木建築部)、大分地方気象台JETT、そして由布市災害対策本部及び現地対策本部に携わった多くの方のご尽力に感謝いたします。

なお、大分県では7月10日(月)の線状降水帯の発生により県内北西部にて被害が広がっております。センターでは引き続き大分県と連携した応急対策を実施し、自治体やNPOと連携を図りながら多角的な支援活動を継続中です。

 

由布市長とセンター長による記者会見の様子(7/11 16:00 由布市湯布院庁舎)

 

センターによる現地活動の様子

 

由布市湯布院町川西畑倉(大分県提供オルソ画像)

 

崩壊地形(大分県提供LPより)

 

推定土砂量(大分県及び由布市提供LPより)

 

被災地気象状況の推定(EDiSONリスク分析システムより)

 

EDiSONドローン情報共有システム(防災関係機関のみ利用)

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